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免疫力について

免疫力とは

免疫力

風邪などのウイルスに感染すると熱が出ます。熱が出るのは、免疫が身体を守るために外から入ってきたウイルスと戦っているからで、身体が勝つと熱が下がり回復していきます。このように外から侵入するウイルスや異物、癌など体内で発生した有害物質を見つけて排除する、身体が自分自身を守るために働く力、身体に備わった防衛システムを"免疫力"といいます。

免疫がよく働く身体本来の健全な環境では病気やアレルギーとも無縁なはずですが、免疫の働きが低下すると病気にかかってしまいます。免疫力を左右する大きな要因として血液状態、体温、腸内環境などがあります。

免疫力が低下する要因

  • ドロドロ血液…身体の酸化などにより血流が悪いと、十分な酸素や栄養を末端の細胞まで届けることができず、代謝が悪くなります。
  • 低体温…体内酵素が活発に代謝を促進し、免疫力がよく働く体温は36.5℃といわれています。
  • 疲労やストレス…気持ちが落ち込んでいると血流が悪くなり免疫の働きが下がります。逆に明るい気持ちで笑っている時には免疫力が上がります。

免疫力は色々な免疫細胞の働きが結集して構成されています

さて、免疫力と一言で表しますが、身体は全体が連携して機能できるよう組織されていて、個々の免疫細胞には担当があります。
各部位ごとに様々な免疫が働き、相互作用による免疫システムを構成しています。

  • 皮膚…皮膚、粘膜、気管、腸壁が病原菌や異物の侵入を防ぐ。
  • 血液、リンパ液…白血球、リンパ球などの免疫細胞。
  • 肝臓…クッパー細胞(肝マクロファージ)という免疫細胞。
  • 胃…酸の分泌による殺菌。
  • 腸…免疫力の80%といわれる腸管免疫。

骨髄、胸腺、リンパ節、血管、膵臓、腸など、免疫に関わる器官はたくさんありますが、腸が最大の免疫器官として重要な役割を果たしており、リンパ節は免疫システムの最前線として働いていることが明らかになってきました。腸は身体に必要なものと不要なものを分別し、とりいれた物質を分解したり発酵したりして大事な栄養素を作るだけでなく、免疫力に大きく関わっています。

腸内環境を整える

腸内環境を整える

腸は便を溜める・排泄するといったイメージが強いですが、とても重要な働きをしています。

  • 消化吸収
  • 有害物の分解・排泄
  • 栄養の産生
  • 腸管免疫
  • 血液のもと

便の状態、毎日チェックしていますか?

腸は健康と深い関わりがありますが、便やおならは腸内の環境…健康状態を知らせてくれるバロメーターです。
健康な便はバナナ2本分といわれていますが、食べ物や心の変化で大きく変わります。

【腸内環境が良いと…】

  • 快便
  • 便やおならは臭くない
  • 便の色は黒っぽくなく黄土色や黄色に近い
  • お腹がペコンとへこむ

【腸内環境が良くないと…】

  • 便秘・下痢
  • 便やおならが臭い
  • お腹が張る、痛い

摂取した食事が体外に排出されるまで

腸内環境を決める大きな要素のひとつは "食事"です。

私たちが口から摂った食べ物などは食道を通って胃に運ばれ、胃液によって殺菌・アルコール吸収され、小腸で消化、吸収されます。吸収された様々な栄養素は、毛細血管から肝臓へ、肝臓から全身の血管へと運ばれていき、残りかすは大腸に送られ、さらに水分やミネラルが吸収されたあと、便として体外に排出されます。

食品に含まれる栄養素や健康食品などの有効成分は分子が大きく、ブドウ糖やアミノ酸などの最小単位にまで分解されていなければ、無駄なく吸収することができません。どんなに美味しくて身体に良い食べ物や、有効成分の多い健康食品を摂ったとしても、その成分が腸で分解・消化・吸収されなければ、便として排出されてしまいます。

腸から栄養も有害物質も吸収されます

腸内では腸内細菌の分泌する酵素が消化酵素をサポートし、分解・消化・吸収などのすべてに大きく関わり、無駄なく吸収できるよう低分子に分解する手助けをしています。(腸内細菌については次章で詳しく説明します。)

腸から色々なものが毛細血管へと吸収され、栄養だけでなく食品添加物や農薬といった有害物質も肝臓に運ばれます。油脂はリンパ管から運ばれます。有害物質をたくさん摂取したり糖分が過剰だと、分解しきれない物質により血液が汚れ、油脂を摂りすぎるとリンパ液が汚れてきます。

また、腸内で有害物となったり臭いを出したりするのは、主にたんぱく質由来の化合物です。肉や魚、乳製品などの動物性食品の摂取割合が多く、たんぱく質過剰だと「悪玉菌」が増殖を始め、有害物を多数生産することになります。善玉菌が多くいればそれらを処理できますが、悪玉菌が優勢だと有害物は血液やリンパ液から吸収され、血液やリンパ液を汚します。

血液が汚れると、血液循環が悪くなり、末端の細胞まで栄養や酸素を運びにくくなるので、代謝が低下します。特に体中に張り巡らされた毛細血管のような細い血管は、肌など末梢血管には流れにくくなり、栄養や酸素が行き渡らず老廃物も排泄されません。

肝心要の肝腎

血液やリンパ液から吸収された栄養は、肝臓へ送られて利用しやすい形に変えられて利用され、余った分は貯蔵されます。有害物は、分解解毒処理して腎臓へ送られ排泄されます。血液中に有害物がたくさんあると、肝臓は過労により機能低下してしまい、ネットワークで働いている身体全体にも疲れが伝染していきます。

さらに汚れた血液は血管をも傷つけます。余分な糖分は活性酸素の発生を助長し、余分な悪玉コレステロールは傷ついた血管壁に入り込み、動脈硬化を進行させます。

腸内が汚れると様々な不調が現れる

人間の免疫機能のうち80%は腸管免疫に依存しているといわれており、腸内が汚れて機能が失調すると免疫系も崩れます。

【腸内が汚れていると起こりやすい症状】

  • 病気になりやすい(免疫力の低下)
  • 内臓に負担がかかるので不調、体調不良を起こしやすい
  • アレルギーが出やすい
  • 頭が働きにくい
  • 肌色が悪い、肌あれ、吹き出ものなどの肌トラブル
  • 疲れやすい
  • 新陳代謝が悪い
  • 低体温になりやすい
  • 脂肪が燃焼しにくい

腸内環境を悪化させ、血液を汚し、血流を滞らせる要因

  • 口から摂取したもの…食品添加物。過剰な栄養。肉・卵・乳製品・砂糖・油脂など。野菜不足。
  • 肌から吸収したもの…化学物質などの構造は小さい分子でできているのでとても吸収しやすく、体内に蓄積しやすい。
  • ストレス、悩み…ストレスが多いと、消化不良が起こり、腸の運動も減退し、腸内環境が乱れます。強烈なストレスを受けただけで、血液は酸性に傾き、血流は悪くなり、身体は冷えて免疫が弱ってしまいます。
  • 呼吸により吸入…空気が汚れていると呼吸によって有害物が体内に入ってきます。
  • 体を動かさない…デスクワークなど長時間決まった姿勢は血流を滞らせます。腸の筋肉が弱ると、便を外に排出しようとする“蠕動運動”が正常に行えなくなります。ストレッチやウォーキングなど運動により筋肉を保つことは、血流を助けます。
  • 不規則な食生活、食事をよく噛まないなど消化不良が続いても腸内環境は悪化します。

腸内環境を良くするために

  • 野菜など食物繊維の多い食べ物・低カロリー食を摂り、食べ過ぎないようにしましょう。
    食物繊維は腸の掃除をしてくれますし、善玉菌のエサにもなります。
  • 味噌や醤油に代表される発酵食品を多く摂りましょう。
    これらには酵素が多く含まれており、腸内環境を支える善玉菌を補うことになります。体内細菌は日々入れ替わっており、摂取した菌がすべて腸に届くわけではありませんが、体内細菌は共生しており、善玉菌の活性につながります。
  • ストレスを解消しメリハリをつけてリラックスしましょう。
    腸の働きは自律神経によっても左右され、副交感神経が優位なリラックスした状態でよく働きます。「笑い」はとても大切ですね。

腸内細菌の働き

腸内細菌の働き

人間の健康に腸内細菌は密接に関わりあっていて欠かせない存在です。

ヒトの体内にはたくさんの微生物が住んでおり、特に盲腸を中心とする腸内に身体全体の約80%の細菌がいます。免疫力と深く関係するこの腸内細菌は、腸内細菌叢(そう・くさむら)を作ってヒトと共生しています。

なぜこんなに腸に集中しているのでしょうか?

身体の作りを考えてみましょう。

私たちは口から食事を摂り、食べた食品は胃を通って小腸で消化吸収され、大腸で水分やミネラルが吸収されて便として肛門から排出されます。口から肛門まではホースのようになっていて、内側の粘膜は皮膚と同じように外界と接しており、栄養素を体内に吸収し、不要なものは体内に入らないようにしています。腸壁は検疫するいわば関所のようなもので、腸に免疫細胞が集中していなければ、もっと多くの危険にさらされるということは容易に想像できます。

腸内細菌はどんな働きをするのでしょう?

健康な腸内には善玉菌がたくさん住んでいて活発に活動しています。腸内細菌には次のような働きがあります。

  • 栄養成分の分解・消化・吸収
  • 体内酵素を産生、活性
  • 糖・脂質代謝
  • 腸の蠕動運動、腸内PHを維持
  • コレステロールを分解排出、ビタミン・ホルモンを産生
  • 神経物質伝達
  • 外から侵入した細菌や有害物質の分解排泄、感染防御
  • 免疫力向上
  • 抗生物質の産生

腸内では腸内細菌の働きで、食品から栄養素が生産され(代謝産物)、外から摂り入れてしまった有害物は分解して処理されています。

細菌たちは様々な酵素を分泌して、自分の周りにあるものを分解します。食品などの大きな物質を小さく分解し、それを組替えて身体が必要とする物質を作るという化学反応をサポートしています。

腸内細菌の種類

腸内細菌には色々な種類がいて、乳酸菌でおなじみの善玉菌や、大腸菌など悪玉菌といわれる細菌の他、どちらか優勢な方に加勢する日和見菌があります。代謝産物が人間にとって有用であれば発酵、有害であれば腐敗と呼ばれ、ヒトが再利用できる有用な物質を作り出す菌を善玉菌、有害な物質を作り出す菌を悪玉菌と呼んでいます。

善玉菌が多く優勢であれば、善玉菌が作る有機酸などにより悪玉菌の増殖は阻止され健康を保てますが、悪玉菌が増殖し優勢になると、日和見菌も加勢して様々な体調不良を引き起こします。悪玉菌が増殖する要因として、バランスの悪い食事、ストレス、病気、抗生物質の服用、老化などがあります。また、私たちが健康であれば腸内細菌も正常ですが、身体の変調によって腸内環境が急変し、有害菌が増えれば病気になってしまいます。

悪玉菌と善玉菌は、それぞれが持ちつ持たれつ助け合い、共生共存しています。悪玉菌の代謝産物が善玉菌の栄養物質であったりするので、悪玉菌が全くいなくなると善玉菌も生きていけなくなります。有用菌(善玉菌)と有害菌(悪玉菌)のバランスが保たれていて、はじめて有用な働きをしてくれるのです。大腸内の“腸内細菌叢”に色々な種類の菌たちがいるからこそ様々な栄養素が作り出されていて、私たちは菌たちに助けられて生きています。

元気な腸内細菌を増やし定着させましょう

健康な人の腸内には有用な善玉菌がたくさん住んでいますが、そうでない人は1/10000ともいわれています。腸内細菌叢のバランスが悪く、腸内細菌が元気でなかったり少なかったりすると、どれだけ身体に良い食品を摂取しても腸内で消化・吸収が十分できず、そのまま排出されてしまいます。

腸内細菌叢は日々少しずつ菌が入れ替わっており、常に健康を保つためには元気な有用菌を増やし定着させることが必要です。発酵食品は善玉菌を補い活性化します。抗生物質などの薬は最小限に、善玉菌のエサとなる野菜中心のバランスの良い食事と発酵食品を多く摂るようにし、ストレスはできるだけ解消してたっぷりの睡眠で疲れを癒しましょう。腸内環境を整えて腸内細菌のバランスを保つことは健康維持に欠かせません。

免疫と自律神経

免疫と自律神経

免疫系は神経系や内分泌系と連携して健康状態を保っています。
健康を維持するために重要な免疫系の働きですが、免疫系の中にもそれぞれに役割分担があります。

免疫の最前線を担っている血中の白血球は、リンパ球(T細胞・B細胞・NK細胞)・マクロファージ・顆粒球(好酸球・好中球・好塩基球)で構成されています。常に体内を見回り病原体や体内の異物を発見し排除する、侵入した外敵(抗原)を記憶し抗体を作って同じ敵に感染しないようにする、というシステムで身体を守っています。

自律神経(交感神経・副交感神経)からの情報により、白血球内ではリンパ球やマクロファージ、顆粒球などが増減し、身体のコンディションに合った状態に変化します。交感神経と副交感神経のバランスが乱れ、白血球内に過度な変化をもたらすと、血流の悪化や低体温、過敏によるアレルギー発症を招き、さらには免疫力を低下させ万病を招きます。

ストレスと免疫力

過度のストレスは交感神経を一方的な緊張に傾け、副交感神経の働きを低下させます。免疫系を動かしているのは自律神経ですので、こうした状態が続くと自律神経のバランスが正常に戻りにくくなり、血流が滞り、身体は冷え、免疫力が低下して病気を引き起こします。
薬の飲みすぎ・冷えなども身体にはストレスになります。

ストレスを溜めない仕組み

悲しい時には涙が出ますね。これは精神的ストレスによる緊張を副交感神経がリラックスさせるよう働くためです。体温が上がることもわかってきています。同じように笑いも緊張をほぐし血行を促進して免疫力を上げます。NK細胞は笑いによって活性化することも確認されています。身体がバランスを保つよう働いているのです。

体温と免疫力

ウイルスなどに感染すると免疫系が病原菌と闘い高熱が出ます。免疫力が良く働くために体温が高いことは重要です。

生活習慣などから低体温や冷えを訴える人は少なくありませんが、交感神経と副交感神経のどちらかが過剰に緊張しても低体温になることがよくあります。理想の体温は36.5℃前後ですので、免疫力を上げるためには低体温の原因となる生活習慣を見直すことが必要です。

体温を上げる工夫

  • 入浴
    ぬるめの半身浴で20分程度、全身浴で10分程度ゆっくりと湯船に浸かると身体が芯まで温まり、血流が改善されます。毎日続けることにより体温上昇のスピードも上がってきます。不眠症の改善にも効果があります。
  • ストレッチやウォーキングなどの軽い有酸素運動
    筋肉を動かすことで体温は作られます。
  • 身体を作る食事
    身体を温める食材を摂り、身体を冷やす食材は調理法を変えるなど、ちょっとした工夫が体温を上げ免疫力を上げるポイントです。
  • 身体を冷やすものに注意する
    薬の慢性的な使用は自然治癒力の働きを抑え、冷えの原因となります。農薬や添加物も身体を冷やします。
  • 正しい姿勢
    筋力の低下、噛み合わせが悪くなることによる消化吸収力の低下は、基礎代謝を下げ、低体温、免疫力低下という負の連鎖を起こします。