身体には自然治癒力とも呼ばれる自分の身体を守り、健康を保つ様々な機能が備わっています。擦り傷ができた時、放っておいても血が固まりかさぶたとなって自然に治りますよね?これが、 自然治癒力の働きです。 不具合を発見すると、もとの健全な状態に向かわせるように懸命に働く身体の機能です。
身体は、食べたものを分解して必要な栄養素を吸収し、不要なものや身体に害をおよぼす物質は濾過して排出します。
病に侵されそうになると免疫力が懸命に戦い、弱った臓器があれば他の臓器が補おうとします。
毎日の食事や運動、睡眠といったサイクルの中で、それぞれが 補い合い支え合って全体バランスで健康維持できるよう、身体は素晴らしく組織されています。
病気になってしまうと病院での治療が必要ですが、病気になる前に未然に食い止めることができれば?
重症化する前に、自分の持つ治癒力で回復できれば?
病気になってしまっても、治療がよく効き回復できる力を身体が持っていればどうでしょう?
身体は急激に変調を来すのではなく、様々な要因が重なり徐々に本来の機能が衰えていきます。何かの兆しが見つかった時、身体は力を使いすぎて疲れていたり、弱っているのかもしれません。
「現代人が抱える健康に関する不安は、自然に則した方法で自然治癒力を高められるよう、体質改善することから。」と、私たちは考えています。
健康生活を営むため、【<食べる> 必要な食材を摂り】【<排泄する> 不要なものを身体にためない】ことが元気な身体を作る基本です。
私たちの身体は自然に育まれており、食は健康の礎です。植物素材は大地の産物で、この素材の持つ「大地のエネルギー」をバランス良く摂ることで、 自然界のサイクルに添って身体のバランスが整い、代謝を促進し、自然治癒力を高めることができます。
ストレス・生活習慣・偏った食生活・環境汚染・ウイルス・老化など、健康を脅かす要因は数多くございます。 動物性過多・添加物依存の食生活、環境汚染が様々な現代病の要因ともいわれています。
血液の循環が悪くなることによって体温が低くなり(低体温)、体内酵素の働きが弱まり代謝が悪くなり、免疫力が低下…といった悪循環が起きると病気へと発展してしまいます。
上記の他、食事や便通など日々のライフワークの中に、身体の変調の兆しは現れてきます。
キズのついた型枠で作ったものはキズが入ってしまうのと同じように、変調の記されたDNA情報をもとにした細胞分裂により、代謝は低下、自然治癒力も弱まります。DNAのキズを修復し、元気なDNA情報による細胞分裂を取り戻して、 本来身体が持つ自然治癒力を発揮できるように体質改善することが必要です。
古くから今に受け継がれているこれらの考え方は 自然に則した健康法を伝えています。
健康に良いとされる流行のものだけを単体で摂取しても、身体は喜ばないのです。
自然界のエネルギーは私たちを癒し、天然の栄養バランスは、私たちを本来あるべき状態へと体質改善してくれます。
<サビる=酸化>は活性酸素により起こるといわれていますが、活性酸素には身体を守る免疫機能のひとつである 殺菌や有害物質を取り除くという役割があります。体内で代謝が繰り返される過程で作られ、その役目を終えると体内にある SOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)という酵素によって中和されます。
また、様々な 自然の食品から摂取できる抗酸化物質(ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノール類など)も同じような働きをし、身体に備わった機能プラス自然の食品を取り入れることで、酸化を防ぎバランスを保てます。
本来のサイクルが保たれていれば問題ないはずの活性酸素ですが、環境汚染や生活習慣、特にバランスの悪い食事や過度のスポーツ、ストレス、喫煙、添加物など、過剰発生の原因とされる因子は増加しています。 身体の働きは、自然のものを取り入れることにより本来の働きをし、自然とともに健康維持できるようになっているにも関わらず、世の中は化学物質であふれかえっています。また、抗酸化物質を多く含むとされる自然食品の栄養価は、環境汚染などにより昔の半分以下ともいわれています。さらに、老化によって体内合成されるSODも減少し、 中和されなかった活性酸素は、とても酸化力が強いため自分の身体であっても攻撃(酸化)します。
40年以上前に、農薬や消毒の危険性が世間で取り上げられ始められました。
時代を同じくして、難病といわれる病気が急増しました。癌は今やふたりにひとりともいわれており、様々なアレルギーやアトピー性皮膚炎、原因不明の病気はどんどん重症化して増加の一途をたどっています。
近年は環境問題が重要視され、農薬や環境汚染などについても見直されてきていますが、汚染された土壌や水、大気が元々の元気な状態に戻るには大変時間がかかります。さらに、化学物質の氾濫は活性酸素の急増に繋がり、老化や肌トラブル、病気など健康を脅かす要因と指摘されています。
こうした背景のもと、抗酸化物質に着目したサプリメントも多種多様に開発されていますが、 本来の働きをサポートするには化学的な処理をしていない自然の植物などから作られたものが優れているようです。先人も「医食同源」「身土不二」「一物全体」などといった知恵を残してくれているように、自然の植物を丸ごと上手に取り入れたいものですが、身体が必要とするだけの多種多様の野菜などを毎日摂取するのは大変難しく、さらに野菜の栄養価が下がっていることも考えなければなりません。自然のバランスをそのまま吸収しやすく加工した健康補助食品も必要なのかもしれません。
こういった考えのもとに生まれた当社の健康補助食品は、 厳選した自然食品「抗酸化物質を豊富に含む植物素材」を丸ごと使用し発酵熟成させています。お食事にプラスすることで”元気”をサポートします。
身体に備わった機能のひとつに体温があります。
冷えていると身体は様々な不具合を呈します。足・下半身・内臓と冷える箇所はいろいろで、最近は低体温の人が増えているようです。サーモグラフィーなどで見ると身体の芯が冷えている場合が多く、現代病との関連も指摘されています。
手足が温かいと、冷えていることに気づかないことも少なくありませんが、特に 内臓の冷えは臓器がうまく働けず万病に繋がる危険性があります。低体温の人はアトピーやアレルギー、癌の発症率が高いという調査報告も出ています。
体温を作ることは健康に欠かせない要素です。
ウイルスなどの外敵から身体を守っている白血球の活動は、高熱で活発になり低体温では鈍くなります。体内酵素は37℃前後で最もよく働き、それによって代謝が活発に進みます。また、癌細胞は35℃以下の低体温で最も増殖し39.3℃以上が続くと死滅するといわれています。このようなことを考え合わせてみると、 身体が本来の機能を充分に働かせることができる健康な体温は36.5℃程度になります。
冷えると例えば下記のようなことが起きます。
体温は、食品の摂取と運動(筋肉の動き)により作られます。
汗をかくなどしてその体温を調整する機能も、身体にはたくさん備わっています。食生活や生活習慣と体温は深く関わっています。
東洋医学では、食品は『陽性食品』『陰性食品』『中性(中庸)食品』に分けて考えられています。
食物の持つ身体を温める(陽性)、冷やす(陰性)という特性を重視し、冷え性の人や冷えの病気(風邪、リウマチ、うつ病、下痢、アレルギーなど)には陽性食品や中性食品を、陽性の病気(高血圧、脳卒中など)には陰性食品と中性食品を食べて健康になるように指導するようです。
<陽性食品…身体を温める>
北方産や水分が少ない食物。基本的に鉄分・タンパク質・塩分を多く含んでいます。
<陰性食品…身体を冷やす>
南方産や水分が多い食物。カリウムが豊富な食品が多く、利尿作用により体温を下げます。
<中性食品>
両者の中間の食品で、ヒトが古代から主食にしてきた万人の健康維持に必要な食物。
代表的な玄米はビタミンB・E・ミネラルを豊富に含んでいます。
野菜や果物はその土地や風土にあったものしか育ちません。ヒトはそれを食することで、その気候を乗り切り健康を保てるようになっています。医食同源、四季折々の旬の食材をいただき、自然のサイクルにあった食物を摂取することで、体温調整をサポートできます。
例えば、
◆健康思考から「野菜をたくさん食べましょう!」と率先してサラダを食べます。最近はオールシーズン店頭に並んでいるトマトやキュウリですが、夏に旬を迎える陰性食品ですので、暑い夏に体温が保てるように体温を下げる働きがあります。
トマトやナス、ピーマンは暑い国が原産ですので、これら陰の食品は、腸をはじめ臓器・血液を冷やし、全身を冷やします。
◆スポーツ時のカロリー補給やダイエットなどでおなじみのバナナは熱帯地方原産ですので、暑い気候から身体を冷やし守る陰性の食品です。バナナジュースに関しては、極陰性の牛乳に陰性のバナナ、極陰性の砂糖が入っておりますので、腸も血液も冷やします。
◆カレーは暑い気候のインドで毎食欠かさず食べる料理です。いろいろな陰性のスパイスを調合し、その土地に必要な身体を冷やす作用に優れています。逆に寒さの厳しいロシアで食べられている煮込み料理は、陽性な肉や魚に極陽性の塩を加えて煮込み、寒さをしのげるよう身体を温めます。
◆日本国内でもその気候によって同じようなことがうかがえます。東北では陽性の味噌を使った煮込み料理や、極陽性の塩を使った塩漬けなどの身体を温める郷土料理が豊富です。鹿児島では醤油にも極陰性の砂糖が入っていたり、砂糖を入れた甘い料理が多いようです。沖縄料理で有名なゴーヤなども、南国の暑さを乗り切る陰性の野菜です。昔から伝わる自然の恵みを取り入れた先人の知恵ですね。
冷えていれば陰性食品は食べられないということではありません。体温を作ることは健康維持のために欠かせないことですので、 身体を冷やすものばかりを摂らないよう、バランスや調理法に少しだけ気を付ければ、陽性に近づけたり中性にすることができます。
陰性の野菜であっても、水で煮ると水分とカリウムが溶けてしまい、食品自体も温まり冷えにくくなります。生野菜は酵素が多く含まれるので摂取したい食品ですが、冷え対策には温野菜が必要です。バランス良く組み合わせたいですね。
また、極陽性である食塩で漬け込むと陰性の食品も陽性食品になります。代表的なものが梅干しです。身体を冷やすキュウリも、ぬか漬けにすれば栄養価もぐんと上がって陽性になります。最近は添加物や化学調味料を使ったものも多いので、気を付けて選びたいものです。加工食品が蔓延するなか、知らない間に摂取している 食品添加物や化学調味料は極陰性で、陽性のものも逆に身体を冷やすものに変えてしまいます。
牛肉の赤身は体温を上げるのに効果的な陽性食品ですが、哺乳類である牛肉は消化しにくく、量には気を付けたいところです。消化が良くないので好ましくない代謝物やガスを発生しやすく、(“腐”という漢字は肉が臓腑の中で腐ると書きます!)これらが血液に吸収されてしまうと血液はドロドロと汚れてしまい血流が悪くなるため、細胞に栄養が行き渡らなくなってしまいます。そうすると代謝が活発に進まないので、体温は下がることになります。
工夫した野菜中心の食事は、消化が良く血液を汚すこともないので、熱を生み出す筋肉運動を取り入れることで血流が良くなり、細胞の代謝が進んで体温は上がっていきます。
体調や免疫力と深い関わりのある体温。冷え解消のために、食材の選び方や調理法、バランスはとても大切です。 食品摂取のバランスは陽性食品と中性食品7割、陰性食品3割が理想といわれています。
血液は食物から作られます。体内酵素も腸や肝臓で作られます。腸が冷えると腸内細菌のバランスも乱れ、栄養素をうまく吸収できないので腸が汚れてしまいます。誰でも老化によって代謝が衰え体温は下がりますが、冷えはそれをよりいっそう加速させてしまいます。 気候風土に合った素材をバランスよく食べ過ぎないこと(品を山ほど食べてかかる病、癌という文字です。) と適度な運動は、若さを保つ秘訣であり、36.5℃の体温維持も可能なのです。
ビタミン・ミネラルは、他の栄養素の働きを円滑にする潤滑油の役割を果たしています。炭水化物(糖質)・タンパク質・脂質といった栄養素は、ビタミンやミネラルのサポートにより体内酵素によって代謝され、体内で活用される物質に変化します。
ビタミンは代謝を助け、ホルモンバランスを整えて活性酸素を除くなど、様々な体調機能を整える働きをしています。
また ミネラルは微量成分ですが、身体の構成成分を作ったり、機能の維持や調整に欠かせない栄養素です。
不足しても取りすぎても様々な症状が出てきます。亜鉛が不足すると「味覚障害」に、カルシウムやマグネシウム不足は「骨粗しょう症」になると考えられます。逆にナトリウムを取りすぎると高血圧に、セレンの取りすぎは爪の変形やしびれを招くこともあります。
さて、 代謝には摂取カロリーに応じたビタミン・ミネラルが適度なバランスで存在することが重要です。複数のビタミンは最も摂取量が少ないビタミン量にあわせて機能し、一方ミネラルは量が多いものが少ないものの働きを抑えてしまうことがあります。
例えば、食事から摂った糖質がエネルギーやアミノ酸などに変化する際、ビタミンB群が不足すると代謝が正常に進行せず、糖分は脂肪酸に変化し肥満の要因となってしまいます。水溶性のビタミンB群は、使われなかった場合速やかに排泄されるので、糖質と一緒に食事として摂ることが大事です。
健康のために欠かせないビタミン・ミネラルは加工食品には少なく、ストレスや過労などでも消耗が増えてしまいます。忙しいライフスタイルから偏った食生活を送ることの多い現代人は、潜在的な不足に陥っているともいわれていますが、 サプリメントに頼ると過剰摂取の不安もあり注意が必要です。
最近発表された研究結果によると、抗酸化作用に優れているビタミンEを大量摂取すると、新しい骨を作る作用と古い骨を壊す作用のバランスが崩れ、骨粗しょう症になる可能性が高くなるようです。通常の食品摂取では考えられないことですが、サプリメントによる大量摂取に注意を促していました。
大事なことは、1日3食きちんと食べ、自然な食物からなるべく多くの食品をバランス良くとるように心がけることです。
「メタボリックシンドローム」=「糖尿病予備軍」といわれる人が増加しています。糖尿病とは『糖の代謝異常』。すい臓が分泌するインスリンにより糖は細胞に取り込まれエネルギーに変わりますが、この働きが弱くなり発症します。一度発症すると完治が難しく、病気の進行とともに様々な合併症を引き起こし、命に関わる場合もあります。
糖尿病はEU諸国などの海外では、肥満傾向にある人が発症しやすいという調査結果が出ていますが、日本においてはそれにとどまらず、標準体型であっても発症しています。これには食文化における歴史が大きく関わっているようです。
飢餓と戦いながら狩猟採集生活を送っていた人類の祖先は、1万年以上前に農耕を開始したといわれています。EU諸国の祖先は、人類誕生の地とされるアフリカから北の大陸に移動し、そこで集落をつくり暮らし始めました。その痩せた土地での農耕は、必要な食料を得るには大変厳しかったため、飼料として牧草を育てて放牧を始めました。こうして彼らの乳製品や肉を中心にした食文化の礎が築かれました。
一方、東に進路をとった私たちの祖先は、農耕により得た食料を糧にしました。日本で最初の人間は木の実を食していたことが明らかになっています。
何千年もの長い歴史の中で、それぞれがその食文化に対応できるよう身体を育み、先人から譲り受けたDNAを進化させ今日にいたっているので、肉や乳製品を食べてきた欧米人と、野菜や穀類を中心とした食生活を送ってきた日本人とでは、身体能力に違いがあります。
欧米人に比べて日本人は腸が長かったり、日本人は乳製品を消化吸収する体内酵素が少ないなどの諸説ありますが、体内で糖を代謝するために分泌されるインスリンの量にいたっては、格段の差があります。欧米人は、祖先の時代から数千年かけてインスリンを大量に分泌する身体の仕組みが発達したようですが、日本人はすい臓機能が低いことが知られています。
しかしながら近年日本では食生活の欧米化が進み、高脂質・高糖質食への急激な食生活の変化に、祖先からもらったDNAでは対応しきれず、高度肥満や生活習慣病になってしまう人が増えてきました。また最近では、胎児期の栄養状態によって、糖尿病になりやすい体質が作られることもわかってきました。
戦争中、栄養失調(飢餓状態)の母胎に宿った胎児は、筋肉量を減らし基礎代謝を下げて低体重児として出生しましたが、このような状態で生まれた人が糖尿病を発症しやすいという統計が出ています。ダイエットブームの裏側にも同じような問題が潜んでいることも指摘されています。
さて、欧米食に比べ和食は低脂肪で、栄養バランスが良いと注目する人が増えています。糖質は脳のエネルギー源として必要不可欠ですが、体内で緩やかに上がることが望ましいようです。ご飯とパンを比べてもご飯は緩やかに糖質が吸収され、代謝に必要な微量成分も含むのに対し、パンは吸収が早く急に糖質量が上がりすぐに下がります。パンは消化が良くて腹持ちしないがご飯は大丈夫、といった経験をお持ちの方も多いでしょう。
菜食中心の食文化を持つ日本人。 毎日の健康と元気の基本は、日本人の身体にあった食生活が秘訣かもしれません。
「お米を食べると太るから」
よくこんな声を耳にしますが、本当でしょうか。これには少し誤解があるようです。
お米やパン、麺は炭水化物。炭水化物は”糖質”とも呼ばれています。”糖質”って響きだけで太りそうなんて思う方も多いでしょう。この”糖質”は、身体を動かすことから五感まで関係している大事な脳のエネルギー源です。脳が働くために絶対に不可欠なこの栄養素はダイエットとも深く関わっています。
消化性の”糖質”が脳のエネルギーとして利用される一方、吸収されない難消化性の”糖質”である低カロリー甘味料や食物繊維などは、身体の中のお掃除や、ウェイトコントロールにも一役買っています。食物繊維も”糖質”なのです。
消費エネルギーが摂取エネルギーを上回ると、体脂肪などのかたちで体内に蓄えたエネルギーまで消費し、ダイエット成功!ですが、この指令を出すのは脳です。先ほど”糖質”は脳が働くために必要といいましたが、脳に必要なだけの糖質が入ってこないと、脳は省エネモードに切り替わります。
この省エネモードスイッチが入ってしまうとどうなるのでしょう?身体には先祖から受け継いだ飢餓状態に耐えられる習性が備わっているので、脳が飢餓状態だと察知すると体内にサインを出し、省エネ運転に切り替わります。蓄積した脂肪をエネルギーとして消費することをストップし、逆に基礎代謝を下げ脂肪として蓄えようとします。基礎代謝の約70%は内臓が働くなど生命活動維持のため使われ何も身体を動かさなくても消費されますが、筋肉量が増えると基礎代謝は上がり、逆に減ると下がってますます太りやすくなってしまいます。カロリー計算までしてダイエットしたのに体脂肪が増えてしまったという場合は、どうやらここに問題があったようです。
糖質は体内ではビタミン類などを補酵素に、エネルギー源として代謝されますが、その途中物質として非必須アミノ酸や核酸が合成されます。ビタミン不足だとこの代謝が正常に進まず、脂肪酸の合成へと反応するので、肥満の原因になってしまいます。グルコース(代表的な糖類)の代謝の場合、ビタミンB1とB2が補酵素として働き正常な代謝が進みますが、ビタミンB1とB2は水溶性ですので体内にとどまることがなく、これらのビタミンが糖質と一緒に存在しなければ脂肪として蓄えられてしまうのです。
つまり、<炭水化物(糖質)は太る>のではなく、代謝できる栄養成分が不足していたり、栄養バランスが整っていなかったりするわけで、食べ過ぎない程度に食べることは必要なのです。
食事を抜くことはダイエットの大敵です。脳は欠食により必要な糖質が得られないため省エネ運転を伝達し、摂った食事が脂肪に変わりやすくなってしまいます。
といった具合に1日3食バランス良くとることが推奨されています。
和食は他のメニューに比べて健康的で太りにくいといわれており、糖質・脂質・タンパク質といった栄養バランスがとても良く、体内の糖質が緩やかに上昇するようです。
脳は糖質が一度にたくさん入ってくるより、少しずつ長く入ってくる方がより働くので、カロリー数は同じでも食事内容によって太りやすさに差が出ます。「食の欧米化による肥満が懸念される」とよく耳にしますが、こうした食生活の問題点は脂質・糖質の割合が高くタンパク質が低いともいわれています。
脳のエネルギー源”糖質”もしっかり含む植物素材主体のバランスのとれた食事と適度な運動で基礎代謝を上げ、健康的にダイエットを成功させましょう。
肌は本来28日周期でターンオーバーを繰り返します(肌の代謝)が、加齢とともにこの周期が長くなり、しみ・しわ・たるみ・くすみといった肌の老化現象が現れてきます。それに加えエアコンによる乾燥、大気汚染による紫外線の刺激、ストレスなどの肌ダメージは、肌の老化を加速させます。
お肌の保湿は皮脂や細胞間脂質(セラミド)により保たれていますが、これらの成分は加齢とともに減少し、肌の柔軟性は低下して、水分が蒸発しやすくなってしまいます。角質層にたっぷりの水分と、それを逃がさない油分を補う早めの潤いケアが大切です。
特に乾燥する季節はドライスキンを訴える方が多いようです。
肌の老化は自然の摂理であり仕方ありませんが、少しの工夫で和らげることができます。
肌の健康のためには栄養バランスのとれた食生活がとても大切です。
植物素材による自然バランスでしっかりビタミン・ミネラルを補給し、身体の中からターンオーバーを整えて、肌トラブルを改善しましょう。
皮膚は外側から順に「表皮」「真皮」「皮下組織」で構成されており、上図のようになっています。このうち「表皮」と「真皮」を合わせても厚さは約1.4mmです。
肌代謝のサイクル(ターンオーバー)がいつもスムーズに行われていれば、潤いのある美しい肌を保つことができます。20歳位では平均28日で入れ替わりますが、加齢とともに周期が長くなっていき(肌の老化は14歳からとも16歳からともいわれています)、しみやくすみの原因となります。美肌は、新陳代謝を活発にすることにより生み出されます。
<皮脂膜>
毛穴にある皮脂腺から皮脂が分泌されて角質層と一体となり、水分を適度に保ち、肌に潤いを与え、外的環境から守っています。洗顔後すぐは皮脂が肌を覆っていないので、細胞間脂質とともに肌を整える皮脂成分を補給する化粧品の働きが大切です。
<角質層>
角質細胞は、外部からの細菌や水の侵入を防ぎ、化学物質や紫外線に対しても強い抵抗力を持っています。また、細胞の間は細胞間脂質(セラミド)によって結合されており、体内の水やタンパク質などが漏れないようにしています。これは逆にいうと、外界からのバリアになっていて、化粧品などは肌の中に浸透しにくいということです。角質には小さな孔があるので、分子の小さいものなら浸透します。
<顆粒層>
この層にはケラトヒアリン顆粒というガラスのような粒が含まれており、紫外線が体内に侵入するのをブロックしています。
<有棘層>
表皮の中で一番厚い層です。基底層で作られた細胞はこの層で棘(トゲ)を出してお互いの細胞をつなげ、その間をリンパ液が流れて細胞に栄養を与えています。またこの中にあるランゲルハンス細胞は免疫機能をつかさどり、外部からの異物をみつけるとリンパ球にその情報を伝え、異物や紫外線の侵入をブロックしています。
<基底層>
表皮の一番奥にあり、その下の真皮の毛細血管から栄養をもらい、細胞分裂によって新しい表皮細胞を活発に作っています。増えた分が順に上部に押し上げられていきます。また、この中にあるメラノサイト細胞が紫外線を受けてメラニン色素を作り出し、色素を含んだ細胞を上部に押し上げることで紫外線が体内に侵入しないようブロックしています。
<基底膜>
表皮と真皮の間は基底膜で仕切られています。栄養や酸素、老廃物が体液に溶けて行き来します。
<真皮>
真皮は繊維状のタンパク質(コラーゲンやエラスチン)が保水成分(ヒアルロン酸など)を含んだ構造で、肌に弾力性を与えています。この繊維が切れてしまうとその部分が折れ曲がりやすくなり、しわやたるみになります。(ヒアルロン酸は5,000倍以上の水分子を抱え込むことができ、水分を逃げにくくしています。)真皮層には繊維芽細胞という細胞があり、繊維のほころびを治しています。
真皮の下には血管とリンパ管が流れています。血管から真皮の浅い部分にかけて毛細血管が細く網の目に分かれ酸素と栄養を運び、二酸化炭素や老廃物を受け取って戻ってきます。肌は多くの有害物質や病原菌の侵入しやすい部分で、リンパ管の中にあるリンパ球は、病原菌や有害物質の危険から身体を守っています。